なるほど!体験出前教室 葉山町内の小学校クラブ活動

 10月21日(月) 葉山町内の小学校で理科クラブの4~6年生34名を対象に、KISTECの「なるほど!体験出前教室~クリップモーター工作と発電の仕組みを学ぶ~」を開催しました。参加した講師・スタッフは9名、他にKISTECの先生2名が参加しました。
 この小学校は授業の一環として「地球温暖化」の環境学習に熱心に取り組んできており、アース・エコが全面的に協力しています。
 授業開始に当たり、工作および実験の何れも磁石が重要な役割を担うことから、まずは「磁石が持つ不思議な力」から話を進めました。
 ① クリップモーター工作
 クリップモーターはコイル状のエナメル線の回転子、磁石および乾電池を用いた単純な構造ですが、作動原理が理解し易く目に見えない物理現象を児童にわかり易く提供してくれます。児童は幾つかの部品を組み立てながらモーターを完成させていきます。最終仕上げのコイルを回転させる作業では、コイルと磁石の位置の微調整に手間がかかり、多くの児童が苦労していました。コイルが回転しだすと、児童の笑顔と安堵した様子が印象的でした。また、クリップモーターと同じ原理で作動するリニアモーターについても模型で紹介しました。
 実験を自ら体験し、工作の成果物に喜び、感動を覚えてこそ理科への興味が刷り込まれて行くのだとの印象を強くしました
 ② 発電の仕組みを学ぶ
 「電気」を作る基となる電磁誘導の原理について簡単な実験を行いました。検流計を用いて空芯コイルに磁石を出し入れすると電気が発生する様子を観察しました。また、磁力の強さ、変動の条件などを変えると電気量の大きさが変化することを観察しました。電磁誘導については中学校で詳しく学習する機会があります。実験では観察に重きを置きましたが、児童が電磁誘導の不思議な現象を目の当たりにして、さらに科学への好奇心が湧いてくれたことを期待します。なお、この電磁誘導の発見に多大な貢献をした科学者ファラデーについて若干触れ、業績を簡単にまとめた資料を配付しました。
 最後に、理科クラブの活動では、テーマの選定や先生方の負担軽減の観点からも、KISTECを始め様々な外部機関を活用し、児童を支援する環境の拡がりを期待します。