なるほど! 体験出前教室③ 川崎市川崎区内の小学校

 12月15日(金)、川崎市川崎区内の小学6年生48名を対象に、「なるほど!体験出前教室~びっくり!手のひら発電~」を開催しました。参加した講師・スタッフは7名です。
 先生が今回この授業を希望された目的は、一般的な発電知識で終わらず、世の中にはそれ以外の多くの発電が存在することを知り、新たな事に挑戦する子どもに成って欲しいと、この授業を選ばれたそうです。打合せ時に授業を進めるパワーポイントを見て頂きました。そのプログラム内容に対し、「こちらを先に変えたほうが子どもの理解度が上がる気がする」とのご指摘を頂き、その様に変更することとしました。授業までの情報のやり取りでも、前向きな姿勢が見られ、こんな先生ばかりだと良いな!と。

 半導体素子の2本の線にプロペラをつけたモーターをつなぎます。冷たく凍った保冷剤をテーブルに置き、その上に半導体素子を置きます。その上に手のひらを重ね、強く手を押し当てるとプロペラが勢いよく周り始めました。「オー」とその時の驚き!が電気が起きたことを体感した様です。

 身近な金属で電気が起きることを体感してもらう。2種類の針金を組合せて一端をねじり、その部分をアルコールランプで熱すると、電気が起きる事を体験してもらいました。組合せは、鉄:アルミ、銅:コンスタンタン、鉄:鉄 の3組です。それぞれの組合せでの発電値を計測し、記録して値を発表してもらいました。なぜ違う金属同士では組合せの違いで値がちがうのか、現象を説明。「鉄:鉄の組合せでは皆ほぼ0なのはなぜか」の問いかけに、「同じ金属だと起きる電気が同じだから!」と現象を理解できている答えが。私のハートは「ヤッター」でした。

2本の針金で発電を体感

 今度は実験1と同じ半導体素子に電気を与えるとどうなるのか。1人が半導体素子を両手のひらで挟み、もう1人が手回し発電機を一生懸命回すと、素子を持った子が不思議そうな顔。声が出てきません。手回し発電機を逆に回すとあちこちで驚きの声が。素子の片方が熱く、反対側が冷たく、逆回しでは冷温が入れ替わりました。この不思議な出来事に驚きの声と、不思議を大いに体感したようです。

半導体素子に電気を与えるとどうなるか

 理科クラブではなく、6年生の理科の授業でしたが、説明中も目を輝かせて興味深げに聞き入る児童が沢山いました。最後に児童の皆さんから感想を聞きましたが、「実験の内容が良く理解できた。」、「これからもっと色々なこと試して見たい。」と嬉しい発言も聞けました。
 先生が黒板に「セーベック効果とは――」、「ペルチェ効果とは――」、と書くと、児童もノートに書き、家に帰り今日の授業のことを得意げに話すだろうと思われる様子も見られました。担当の先生がご都合でお休みになり、急遽別の先生に対応頂きましたが、満足されたようなお言葉が頂けました。
 昨年度、アース・エコの「実験ビデオ」の動画作成に当たって、皆さんから沢山の厳しいご指摘を頂けたお陰と改めて思っております。有難うございました。