なるほど! 体験出前教室⑤ 横浜市神奈川区内の小学校
10月19日(水)、横浜市神奈川区内の小学校のクラブ活動で小学4~6年生27名を対象に、なるほど!体験出前教室「びっくり!手のひら発電」の50分の授業をおこないました。参加した講師・スタッフは8名です。
コロナの影響もあって3年ぶりの体験教室です。この教室の目指すところは身近にある物で不思議を感じ、科学の楽しさを体感し、科学への好奇心をより高めてもらいたいとの思いです。
6年生は卒業アルバムの写真撮影があったため少々遅れての授業開始です。児童は4、5名ずつ6班に分かれているため、人数が奇数の班にはスタッフが加わり、2名ずつペアになって実験を進めました。
● 実験1 二本の針金でゼーベック効果(熱⇒電気)を体験
種類の異なる2本の針金の一端をネジリ合わせ、そこをドライヤーで熱すると電気が起きる事を体験しました。また、針金の組み合わせの種類を変えると起きる電気の大きさも変わることを体験しました。講師・スタッフは事前に針金のねじり方を練習して授業に臨みましたが、子どもたちはなかなかコツが掴めず、硬さの異なる金属の先端をねじるのが難しそうで、ドライヤーの熱を当ててメーターで電気を測るところまでが精いっぱい。電気が起きる不思議さまで考える余裕がありませんでした。
● 実験2 半導体素子を用いてゼーベック効果(熱⇒電気)を体感
この授業の主題は手のひらで発電することです。冷・温の温度差で電気を発生する半導体素子にプロペラの付いたソーラーモータをつなぎます。冷やした保冷剤をテーブルに置き、上に半導体素子を重ね、さらにその上に子どもが手のひらを重ねると、おや不思議プロペラが回り始めました。その時の子どもたちの驚いた様子。不思議と興味を感じてもらえたようです。
● 実験3 半導体素子でペルチェ効果(電気⇒熱)を体験
実験2に用いた半導体素子に逆に電気を与えるとどうなるのかな。半導体素子に手回し発電機を繋げ、1人が素子を両手の手のひらで挟むように持ち、もう1人が手回し発電機を回すと・・・素子を持った子どもが不思議そうな顔に・・・声が出てきません。手回し発電機を逆に回すと驚きの声が。素子の片面が熱く、反対側の面が冷たくなり、手回し発電機を逆回しすると冷・温が入れ替わりました。この不思議な出来事に驚きの声をあげ、大いに楽しんでくれました。
最後に児童の皆さんから感想を聞きました。6年生は控えめでしたが、5年生の4名程が活発に発言してくれました。得意げに言う「ゼーベック効果とは」、「ペルチェ効果とは」の言葉に驚かされました。
40分程の実験では余裕を持って理解を深めることが出来たとは言えませんが、一連の実験での体験はそれなりの成果が得られたと思います。科学実験クラブとしての体験が少しでも役立ってくれれば嬉しいです。